この記事では私が実際に、職業適性検査(一般職業適性検査)を受検した際の流れや内容、感想などを解説します。
具体的には次の通りです。
- 職業適性検査の申し込み方法(ハローワーク)
- 受検当日の流れや、実際の検査内容
- 受検結果の説明と、受けたアドバイス
- 受検結果の分析と感想
私は、双極性障害と軽度の発達障害がありますが、申し込み方法や検査内容は健常者と同じ条件で受検しました。
その受検結果を踏まえ、最後に自己分析や感想をまとめています。
受検の流れを知りたい方や、メンタル疾患に悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
職業適性検査(一般職業適性検査)とは
ハローワークで職業適性検査を申し込む場合、基本的には「一般職業適性検査」の申し込みになります。
一般職業適性検査とは、種類の基本的な職業スキル(図形理解、数値操作、空間認識など)を測定し、自身の能力を数値化するテストです。
この検査では、あなたの特性を数値化でき、職員からもアドバイスがもらえるため、自分自身を理解するのに最適なツールといえます。
学生、社会人を問わず受検できるので、ぜひ一度受けてみてください。
申し込み方法
一般職業適性検査(以降は適性検査とします)を受験する前に、求職者としてハローワークへの登録が必要になります。
求職者登録は、ハローワークを利用するための登録であり、必要書類などもありません。
登録が済んだら、電話または受付で、適性検査を予約しましょう。
ちなみに、私は電話で予約しました。
電話した際に聞かれたのは氏名だけで、「では○○日の△時に来てください。」と言われ、申し込みは数分で終了しました。
各地域のハローワークによって、試験の日付が決まっている場合があるので注意しましょう。
ハローワークについて、詳しくはこちらの記事を参考にどうぞ「ハローワーク活用法:主要なサービスや給付制度、登録から利用の流れまでを徹底解説!」
検査当日の流れ
ここからは、私が実際に受検した流れを解説します。
検査当日は、集合時間より10分ほど早く到着し、受付を済ませました。
その後職員に案内され、会場へ。
すでに3人の受検者が座っており、私が最後の一人でした。
まもなく担当職員が現れ、試験の注意事項と、音声ガイダンスに従って検査する旨の説明がありました。
持ち物は一切必要なく、用意された鉛筆3本と試験用紙のみが配られ、試験がスタートします。
試験内容や進行について
一般職業適性検査では通常、9項目についてテストしますが、私が受けた試験は7項目だけでした。
実際の試験時間は1時間ほどで、担当職員が補足説明をした後、音声ガイダンスに沿ってテストを進める、といった流れです。
一項目ごとに練習問題を解き、その後、テスト本番が始まります。
試験用紙は、指示があるまで開いてはダメです。自分の適性を正確に調べるため、指示通りにテストを進めましょう。
私が実際に受けたテスト内容は、以下の通りです。
- 丸の中に点を打つ
- 同じ形の図形を見つける
- 足し算、引き算などの計算問題
- 複数の図形があり、同じ図形の組み合わせを見つける
- 図形の展開図と、完成した図形の組み合わせを回答する
- 正しい言葉の組み合わせを選ぶ
- 漢字の「井」のような記号を、正しく、できるだけ多く書く
基本的には、時間内にどれだけ正確に、より多くの問題を解けるか、が評価されます。
検査結果について
試験結果が分かるまで、1週間ほどかかります。
試験終了後は、結果を説明する日付と時間を指定され、帰宅する流れになります。
結果説明の日付は調整可能ですので、遠慮なく職員に相談しましょう。
当日の流れ
結果説明の当日は、指定された時間にハローワークへ行き、まず受付を済ませます。
自分の番号が呼ばれたら、担当職員のスペースへ。
その後、試験結果やグラフの見方などの説明があり、結果を基に、あなたの適性に合った仕事について、アドバイスなどをしてもらえます。
説明が終われば、後は帰宅するだけです。
私の検査結果や、職員からのアドバイスについては、順番に解説していきます。
結果の説明と職員からのアドバイス
以下の画像が、私の検査結果(左)と、評価(右)です(タップで拡大できます)。
左の評価については、数字が高いほど優秀で、100が平均値となっています。
折れ線グラフの部分を見ると分かりやすいでしょう。
青い折れ線グラフが、今回の検査結果です。
赤い折れ線グラフは、最も好調なときの予測値で、体調による能力の幅を表しています。
適性能力については、左から順に、G・V・N・P・S・P・K・F・M、の数値になります。
G・Vなどの、適性能力の詳細は、以下の画像をご確認ください(タップで拡大できます)。
私の場合「認知機能」がやや高く、「運動機能」が極端に低いことが分かりました。
職業適性については、13項目ある職業カテゴリーのうち8項目に適性あり、多くの分野で活躍できる、という判断でした。
ちなみに、13項目の職業カテゴリーは、それぞれがさらに細かく3〜5つの小カテゴリーに分かれ、自分の職業適性を詳細に知ることができます。
また結果用紙には書かれていませんが、テスト用紙の回答を見て、次のようなことを言われました。
運動機能が低いため、回答スピードが遅いですが、丁寧で正確な回答を心がけているのが分かります。これは逆に、長所とも取れますね。
概ね良い評価でしたが、私には、いろいろ思うところがあります。次の章で深堀していきます。
メンタル疾患と自己分析
私の検査結果をまとめると、以下のようになります。
- 理解力が高く、臨機応変に対応できる。粘り強く、集中して仕事ができる
- 事務職・IT系・教師などが向いている
- 作業スピードは遅いが、正確性は高め。素早くテキパキと働くことや、数をこなすような仕事は不向き
- 写真・報道通信・肉体労働などの仕事には不向き
- 職業カテゴリーは8項目に適性があり、多くの職業で活躍できる
このような結果になりましたが、私には疑問が多々あります。
まず、「理解力と臨機応変な対応」ですが、私はいわゆる「空気が読めない」タイプの人間です。
私は発達障害の影響もあり、他人の気持ちを考えたり、現場仕事のようにチームで連携したりする仕事が、がとても苦手です。
ですので「理解力、判断力」については、最小限のコミュニケーションで進められる仕事や、データ分析などの仕事に限られるのではないかと思います。
また「粘り強く、集中できる」と言えば聞こえはよいですが、実際は「周りが見えなくなって、自分の世界に没頭する」、が正しいように思います。
このような点を考慮すると、実際の職業適性は検査結果よりも低くなり、活躍できる職業も限られるのではないか、と感じました。
ちなみに、得意分野と不得意な分野の差が激しい人は、一般的な仕事に対する適応力が低く、生きづらさを抱えやすい傾向があります。
ですがこのような方は、自分の得意分野に特化した仕事をすることで高いパフォーマンスを発揮し、成功している事例がいくつもあります。
希望を持ちましょう!
私の場合、発達障害と双極性障害を併発しています。
躁状態時とうつ状態時の落差が大きく、生活を安定させるのが本当に大変です。
仕事・人間関係・病気の治療など、壁にぶつかっている方は、こちらの記事も参考にどうぞ。「あなたの悩みが解決しないのは「認識のズレ」が原因!人間関係や転職、メンタルなど|解決のカギは適性検査」
まとめ
今回受検した感想として、職業適性検査は、誰でも一度は受けるべき、と感じました。
自分の特性を客観的に見ながらアドバイスを受けたり、質問ができたりすることは、非常に有意義だと思います。
誤解のないように弁明しますが、私はハローワークとは全く関わりのない、民間企業のサラリーマンです。
話を戻します。
適性検査自体は、就職活動のサポートを目的としていますが、検査結果を基に、壁を乗り越えたり悩みを解決したりと、自分の可能性を見つけるために有効活用しましょう。
私自身、発達障害と双極性障害を乗り越えるために、今回の検査結果を活用したいと思います。
この記事が少しでも、あなたのお役に立てれば幸いです。
つたない文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございます。