転職は30代がベストタイミングです。
「30代は年齢的に厳しいのでは?」と不安を感じるかもしれませんが、30代はまだまだ需要がある年代で、未経験の職種への“方向転換”が十分可能であり、むしろ最適な時期と言えます。
dodaの調査によると転職成功者の平均年齢は年々上昇しており、2022年のデータでは30〜39歳までの転職成功率は36.4%、つまり3人に1人が転職に成功しているとの結果が出ています。
とはいえ、
- 自分が何をやりたいのかわからない
- どの職種を選ぶのが正解かわからない
- 理想の会社はどうやって見つけるの?
などの不安を持つ30代は、意外に多いのも事実です。
そこで!本記事では多くの転職を経験した私だからこそ伝えられる、「やりたいことの見つけ方」や「転職成功のコツ」、「転職のNG行動」について解説します。
この記事を読めば、「あなたに合った仕事探し」のコツがわかります。
転職は30代がベストタイミング
20代に比べ、30代は年齢的なハンデがあることは事実です。
しかし30代は、次のような“強み”を持っています。
- 「社会人」として約10年のキャリアがあり、社会常識や人間関係などの経験が豊富で、対応力がある
- 求人に対する理解力があり、企業とのミスマッチが起きにくい
- 人手不足の業界では、即戦力として一定の需要が見込める
- 厚生労働省の発表によると、近年30代の有効求人数の増加率が20代を上回っている。*¹
つまり30代は、求人が年々増加しているだけでなく広い視野で物事を考えられるため、転職に最適な年代だといえます。
一方で、30代は未経験の業種へ方向転換する「ラストチャンス」でもあります。
なぜなら、企業が「キャリア形成」のために出す求人の多くは、30代までが対象です。
未経験の職種へチャレンジするなら、「ゴール」を明確にする必要があります。
詳しくは、次の章で解説します。
チェックポイント
30代は広い視野で転職を考えられるが、「方向転換」のラストチャンスでもある。
*¹参考:一般職業紹介状況(職業安定業務統計) / 一般職業紹介状況 / ~令和2年3月【旧様式】政府統計コード00450222 | 厚生労働省
仕事選びの「本質」とは
あなたが仕事を選ぶ目的は何ですか?
お金のため?家族のため?やりがいや夢のため?
確かにこれらも重要ですが、仕事選びの本質は「今後の人生設計」ではないでしょうか。
例えば、登山する際はあらかじめ「目的地」と「ルート」を決めておきます。
見知らぬ山に登る際、目的地とルートを決めていなければ、高確率で遭難するでしょう。
つまり今後の人生設計とは、「自分なりのゴール」と「大まかな道筋」を決めるということです。
これは転職に限った話ではありませんが、「ゴールを決めておく」のは非常に重要です。
一時的に寄り道や遠回りをしたとしても、向かうべきゴールがわかっていれば軌道修正できます。
チェックポイント
仕事選びは、「自分なりのゴール」を決めることが重要。
転職成功への3ステップ
以下の記事は「自分のゴール」を明確にし、転職を成功させるための3ステップについて解説したものです。
この3ステップを実践すれば、自分がやりたい仕事や仕事選びの条件を明確にできるでしょう。
やりたい仕事の見つけ方
転職サイトを調べると、30代だけでなく40代になっても「自分のやりたい仕事が分からない」人が多いことが分かります。
そこで本題に入る前に、「自分のやりたい仕事が分からない」人が、やりたいことを見つける方法について解説します。
まずは紙とペンを用意してください。
- 今まで自分が、苦痛だと思わなかった作業や仕事をすべて紙に書く
- 今まで自分が、最も時間を費やした作業や趣味、最もお金を使ったことをベスト3まで書き出す
- 自分の適性を知るために「jobtag」やハローワーク等で「職業適性テスト」を受ける
お疲れ様でした。
ここで重要なのは「紙に書き出す」作業です。
自分の考えを紙に書き出すことでイメージが言語化され、あなたの脳内で情報が整理されます。
その結果、あなた自身の興味関心や性格の傾向を知ることができるでしょう。
さらに「職業適性テスト」の結果から、あなたの得意・不得意な作業がわかります。
職業適性テストについては、こちらの記事を参考にどうぞ。「あなたの悩みが解決しないのは「認識のズレ」が原因!人間関係や転職、メンタルなど|解決のカギは適性検査」
チェックポイント
考えを紙に書き出したり職業適性テストを受けたりして、「自分」について理解を深めることが重要。
ステップ1:「ゴール」を明確にする
ここからが本題です。
始めに「あなたのゴール」を明確にすることからスタートしましょう。
具体的には次の通りです。
- 紙とペンを用意し、転職で達成したいことをすべて紙に書きだす(給料の金額、やりたい仕事等)
- 上に書いたことが、転職すれば無条件で達成されるのかを考える
- 無条件で達成できない場合は、目的達成のためにどんな努力や選択が必要かをすべて、紙に書きだす
お疲れ様でした。
この作業で、あなたが転職する理由とあなた自身の課題がハッキリしたはずです。
もし転職に必要な課題が「資格」や「自分のスキル不足」だった場合、先に課題を解決する必要があります。
ちなみに給料アップを狙うなら業種によって賃金水準が大きく異なるため、「方向転換」を視野に入れて転職を考えましょう。
賃金水準については次の章で詳しく解説します。
チェックポイント
転職の「目的」と自分の「能力」をしっかり見極めて行動する。
ステップ2:業種ごとの賃金水準を把握する
なぜ賃金水準の把握が重要なのかというと、どの業界を選択するかによって収入の上限が決まってしまうためです。
実際に転職サイトなどで求人を見比べれば、業種により賃金水準が違うことに気が付くはずです。
例えば、賃金水準の低い業界に転職してしまうと、役職が付いたとしても給料はさほど上がりません。
一方で賃金水準の高い業界では、平社員でも他業種の役職者より給料が高い、なんてことはざらにあります。
つまり転職を成功させるには、各業種の賃金水準の把握は必須であるといえます。
参考までに、各職種の平均賃金を簡単な表にまとめました(タップで拡大できます)。*¹
この表から、大まかに業種ごとの賃金水準が違うことをご理解いただけたと思います。
同じ業種内でも資格が必要な職業は賃金が高めなので、資格取得後に転職すればキャリアアップにつながりやすいでしょう。
肉体労働系や工場系の業種は、賃金水準が高めですが、目先の収入につられて安易に就職すると、キャリアアップ失敗の危険があります。
私も経験しましたが、職人の技術習得や、働きながら高度な資格を取得するのは、高難度かつ5年〜10年ほど必要です。
*¹厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金:https://www.mhlw.go.jp/content/000980675.pdf
ステップ3:スキルアップできる職場かリサーチする
転職する業種が決まったらスキルアップできるかなど、将来性について確認しましょう。
ここでの将来性とは、「自己投資できるか」と「仕事を通じてスキルアップできるか」の2点です。
「自己投資」とは読書・運動・瞑想などを習慣にすることで、仕事でより高いパフォーマンスを発揮するための「基礎作り」に当たります。
始めは5分〜10分でもよいので、毎日時間を作れる職場か確認しましょう。
「仕事を通じてスキルスキルアップできるか」とは職人のように仕事を通じて技術を身に着けることで、収入アップや待遇の改善などが可能になります。
自己投資やスキルアップは、収入アップだけでなく会社の倒産など、やむなく転職する際にも有利になります。
具体的には次のような職場が理想的です。
- 将来独立を目指せる
- 残業が少なく、プライベート時間を確保できる
- 資格取得のサポートや研修が充実している
- 大工など、いわゆる「職人」のスキルが求められる、高められる職場
始めは大変ですが、毎日5分でも継続していれば、周囲と大きく差がつきます。
転職の注意点とNG行動
最後に転職をする際の注意点を簡単に解説します。
次のような考え方や行動は、失敗につながりやすいので注意しましょう。
- 転職に向けた資格取得だったはずが、いつの間にか資格を多数取得するのが目標になっている
- 環境が変わるだけで、良い変化が起きると期待している
- 30代募集の求人を見つけたが、求められている能力を理解していない
転職を考える際は、自分の希望だけでなく企業が求めていることを理解し、自身の課題と向き合うことも大切です。
自分の気持ちを整理するためにも「転職成功の3ステップ」を実践して、冷静に対策を考えましょう。
仮に、今の職場に問題がある場合でも、感情に流されたり無計画に転職したりすると、転職先でも同じような問題を抱え込むことになりかねません。
「自分のゴール」が決まっているなら、あえて派遣やパートで働き、資格取得後に本命に転職する方法もあります。
まとめ
お疲れ様です。まとめを見ていきましょう。
- 30代は広い視野で転職を考えられるが、「方向転換」のラストチャンスでもある
- 仕事選びは、「自分なりのゴール」を決めることが重要
- 自分の考えや転職で達成したいことを紙に書き出す
- 紙に書くことで脳内が整理され、やるべきことに気が付く
- 各業種の賃金水準と将来性を考慮し、転職する仕事を決める
この記事は、自分が何度も転職に失敗した経験から、要点をまとめて解説しました。
転職には多くの時間と労力が必要なので、失業保険や手当金などを活用し、無職になってからじっくり考えるのも一つの方法ではないかと思います。
仕事探しのサポートや給付金は、ハローワークを活用しましょう。
詳しくはこちらの記事を参考にどうぞ「ハローワーク活用法:主要なサービスや給付制度、登録から利用の流れまでを徹底解説!」
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事が少しでも、あなたの役に立てたなら幸いです。